恒例となっている「医療倫理とヒューマニズム」(4年生通年科目)のレポート発表会(昨年度の様子はこちら)。今年も8/31にレポート賞の表彰式を行いました。今年の受賞者は7名。河野学部長より賞の授与が行われ、続けて各受賞者がレポート作品を発表しました。
(受賞作品を簡単に紹介しますと)
①ドーピングに関して、うっかりドーピング防止など薬剤師だからこそできることを考えた作品
②災害時における心のケアに関して、多様で繊細で複雑な被災者の心理を配慮して「援助者のエゴにならないケアを」と説く作品
③出生前診断の是非を、個人の視点にとどまらず人類の未来まで俯瞰して考え抜いた作品
④認知症患者による事故に対する家族の責任について、実際の裁判例をもとに自身の意見をしっかりと述べた作品
⑤江戸時代の文学と現代の独居老人問題の関連を深く考察し、時代を超えた「老い」の本質を捉えた作品
⑥⑦病者の心情を理解するために医療者の心がけるべきことをillnessとsicknessの違いから紐解く作品で、視点の異なる2作
多くの作品が、他者を尊重して思い遣る気持ちにあふれており、本学の校歌1番にもある「病める(者)、弱める(者)、悩める(者)を〜」というフレーズが思い出されました。
学生たちにとっては、同じく医療人を目指す友達の多様な価値観や考え方を知る貴重な機会となりました。審査員をはじめご協力くださった先生方、作品を紹介してくれた受賞者の方々、そしてしっかり学んだ学生の皆さん、本当にありがとうございました。
文責:大橋綾子(科目責任者)