Dr OZのよもやま話 令和3年3月9日
やはり岩手県に住む者としては・・・
今年も3.11が近づいてきました。本日はくすりと離れますので、よもやま話の前の“くすり”は外します。このよもやま話を書き始めて初めての3.11を迎えようとしています。自分の中では3.11とくすりの直接の結びつきはありませんが、何も書かずに3.11を通り過ぎることはできないな、と思います。
出勤時には、NHK-FMを聞いていますので、3月11日が近づく今、東日本大震災にまつわるお話がたくさん聞こえてきます。沿岸に住んでおられてあの日、お祖母様と一緒に家にいらした方が、すごい揺れの中で避難しようとされました。しかし、お祖母様が、「この家から逃げたくない。」とおっしゃり、それでは外の様子は、と、二階に上がって海に向かっていたら、あっという間に津波にのまれてしまったというお話をされていました。10年経過して、初めて電波にのせたそうです。逃げないことが悪だった、ことを悟り、この10年、このことをご自分の胸に秘めておられたとのことでした。
今年の2月13日(土)の午後11時過ぎに、福島県沖を震源とする最大震度6強(M7.3)の地震が起きました。直後のFM放送で、インタビューに答えておられた方は10年経つとまた地震が起こるのではないか、と家族と話していたら本当になった、と言われていました。3月9日現在も東北新幹線は運転本数を減らし、速度も落としているようです。
今も心身ともに癒えない傷を負っていらっしゃる方が多いです。その方々に癒しと慰めがありますように、と願うことしかできません。