Dr OZくすりのよもやま話 (25)

くすりの効き方の不思議さ・面白さ・・・(12)

令和385

転倒して痛めた肩、診察を受けたところ、骨には異常なく、軟部組織が傷んでいるのだろう、で済み、肩凝りが原因の頭痛で通っている治療院に行きました、ということを前回書きました。治療院で治療をして頂いても、何時間の単位でじっくり、というわけにはいきません。やはり、自分で痛みとつきあっていくしかないと思います。治療をうけているときに、普段、どんな風に肩をうごかしたらよいか、と尋ねれば、教えて頂けます。まずは、気をつけ、の状態から手のひらを下にしたまま両腕をひろげる、両手を横にひろげて上げていく、という動作から入るのですが、もうこれだけでも痛いです。

しかも相当に。そこを耐えて肩甲骨を内側に合わせるように、ということなのですが、自分では痛いだけでとても肩甲骨を内側に寄せられているとはとても思えません。5秒後くらいでしょうか、一気に力を抜いて腕をおろす、のですが、腕をおろした直後は痛くてどうしようもありません。でも、そこをがまんして、2回、3回、とやるとよい、ということで、やってみますと、不思議なことに少しずつですが痛みは和らぎます。また、更新に一週間以上かかったことには一つ理由があります。いつの間にか痛みを忘れた、ということにならないどころか、慢性的に気になるようになったので、効果があったことを実感した鎮痛薬をもう一度処方していただきたい、それを再びのんでみて、どうなるかを試してから書いてみたかったからです。気がつくと診療終了時刻が過ぎている、という日を何日か送った後、ついに診療していただくことができました。先生:「また転倒したとか、ひねったとか、はないよね。」、私:「はい、それはないのですが、再び痛みが少しずつぶり返している気がするので。」、先生:「では、一ヶ月分だすよ。調節してのんでよね。」、私:「はい、有難うございます。」というわけで、またのみはじめました。確かに穏やかですが、効いていると思います。このコラムを書いていて、「くすりの効き方の不思議さ」もそうですが、日本語の不思議さにも気づくようになりました。今回の場合でしたら、「気をつけ」、です。小学生のころから言われているが、語源は何なのだろうとふと思いつきました。Web上にある辞書の記述ですが、「気をつけ(きをつけ、英:attention)は直立不動となる人体の姿勢のこと、及びその姿勢を命ずる号令の一種である。」だそうです。ついでに、カ行下一段活用の動詞「気を付ける」の連用形、あるいは連用形が名詞化したもの、なのだそうです。未然、連用、終止、連体、仮定、命令でしたか。すっかり忘れました。ぼろが出ないうちにこの辺で。そうそう、2日ほど前に、運転をしようとしたら猛烈なくしゃみに見舞われました。春になると花粉症に悩まされますが、いつも使っている薬が手元にあったのでのみました。見事におさまりました。そのことで少し思うところがあったので、また書いてみたいと思います。

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