がん患者の声を聴く


 6月15日、薬学部4学年専門科目「医療倫理とヒューマニズム」において、「信頼される医療人になるために〜がん患者の声を聴く」と題した講演会が開催されました。
 講師の大坪幸広様(矢巾町在住)は、がんを宣告されてから現在に至る10年以上の闘病の歴史を、詳細な記録に基づき、その時々の心情を振り返りつつ、学生たちに丁寧に語りかけて下さいました。普段、「がん(疾患)」「抗がん剤(薬)」を勉強している薬学生ですが、この講演会では、がんを告知された時の衝撃、その後の検査や放射線治療に対する不安や孤独感、「キャンサーギフト」(がんからの贈り物)と表現されていた新たな人々との出会い、退職や再就職を経て気づかれた「病気であっても働く喜び」、なかなか伺いづらい医療費の問題や活用できる社会資源など、がん患者に訪れる様々な生活の変化、お気持ちの変化を多面的に学ぶことができました。
 学生たちは、辛い闘病生活もユーモアを交えて話されることに驚きながらも、熱心に聞き入っていました。代表学生2名からのお礼の言葉を受けて、最後に大坪様からは「みんな、頑張って!」と励ましのお言葉をいただきました。心のこもった講演と学生たちへのエール、本当にありがとうございました。


 

 

一覧に戻る