医療の急速な変化にも自由な発想で柔軟に対応できる臨床能力に秀でた薬剤師を目指しましょう

本学薬学部では、1,000名を超える優秀な薬剤師を養成してきました。

薬学の最新知識のみならず、医療人としての総合的な知識、技能、態度を備えた薬剤師を養成することを目的に、学部開設以来今日に至るまで、1,000名を超える薬剤師を養成してきました。本学出身の薬剤師は、病院や薬局、公務員等、多岐にわたる職場において、県内・県外を問わず活躍しており、就業先からも高い評価をいただいております。

本学薬学部の最大の強みは、教育環境の充実と、岩手だからこそできる教育の実践です。

特筆すべき点は次の五つです。まず、医学部、歯学部、薬学部、看護学部が同じキャンパス内にあり、現在の医療に欠かせないチーム医療を強く意識した学部間連携講義、いわゆる多職種連携教育が入学時から行われています。次に、実務実習の場である本学附属病院へは連絡通路一本で往来できる環境にあることから、薬剤師のみならず医師や歯科医師、看護師の存在をより身近に感じながら、臨床現場と密接に連携した実務実習が可能です。また、地域の抱える医療問題をテーマとして、薬学部のある矢巾町と協力しながらその解決を目指す学習機会があることで、地域医療のあり方を学ぶことができます。さらに、被災県だからこそ実経験に基づいた災害時医療についても深く学ぶことができます。最後に、岩手県には国内国外で大活躍するアスリートを多く輩出している実績があることを踏まえ、アンチ・ドーピング等、アスリート支援に関連するスポーツ薬学も学ぶことができます。すなわち、本学薬学部は、1)他学部同級生と共同した学びの場、2)身近に存在する先輩医療人からの手厚い指導体制、3)地域に学ぶ医療教育、4)被災県としての経験を将来に生かす教育、5)アスリート支援に関連するスポーツ薬学教育、という、他大学にはない独自の教育コンテンツを提供することができます。

教育だけではありません。

研究においても学部内はもちろんのこと、他学部や本学附属病院との共同研究も盛んにおこなわれています。研究内容は、基礎および応用研究や、臨床の現場を意識した臨床研究など多岐にわたり、現時点だけでなく10年後や20年後の医療を見据えた研究に携わることができます。

このように、充実した教育・研究環境を最大限に生かしながら、本学薬学部は、臨床能力に秀でた知識、技能および態度を兼ね備えた薬剤師養成教育を実践することを通じて、学生個々が自己成長しさらに自己実現を果たせるように、学生をサポートしていきます。

薬学部長 河野 富一

(創薬有機化学分野 教授)