薬学部教員
石田 菜々絵さん(4期卒業生)
分子細胞薬理学分野

岩手医科大学薬学部4期卒業生の石田菜々絵さんは、現在岩手医科大学薬学部態薬理学講座 分子細胞薬理学分野に助教として勤務しています。

プロフィール

  • 出身地:岩手県盛岡市
  • 平成22年 岩手県立盛岡第三高等学校卒業
  • 平成28年 岩手医科大学薬学部薬学科卒業、薬剤師国家試験合格
  • 平成28年 岩手医科大学大学院薬学研究科博士課程入学、医療薬学専攻
  • 平成31年1月1日より現職 (分子細胞薬理学分野HP)

 

石田菜々絵さんへの質問

Q1 現在の研究内容を教えて下さい。

私が所属する病態薬理学講座 分子細胞薬理学分野では、循環器疾患の基礎研究により新規治療薬の薬理作用や分子機序を解明し、臨床試験に繋げていくトランスレーショナル研究を行っています。特に糖輸送体の1つであるsodium/glucose co-transporter 1(SGLT1)に着目し、心筋虚血や脳虚血に伴う臓器組織障害に対するSGLT1の作用について研究しています。現在は、血管性認知症及びアルツハイマー型認知症における脳内SGLT1の役割をメインテーマとし、それ以外にも様々な研究に携わっています。

Q2 石田菜々絵さんは、本学薬学部の卒業生で薬学部の教員になった記念すべき第1号です。学部、大学院を通して岩手医科大学で研鑽を積まれましたが、岩手医科大学に入学しようと思ったきっかけを教えて下さい。

私が岩手医科大学に入学したきっかけとしては、父と祖父の母校であったことと、生まれ育った岩手県の地域医療に貢献したいと思ったことが大きいです。また高校時代に創薬に興味を持ったことも理由の1つです。そこで、医療系総合大学の中でも歴史と伝統があり、岩手県内の地域医療の中心拠点となっている岩手医科大学を選びました。

Q3 どんな大学生活を送っていましたか。

大学生活は思っていた以上に勉強漬けの日々でした。とはいえ、友人と旅行したり、高校の頃と同じ弓道部に入って練習に励んだり合宿に参加したりと、楽しい事も沢山ありました。特に、4年次の終わりに孤児院でのボランティア活動を兼ねたボリビア旅行に行ったことは、自分自身の視野を広げる機会にもなり、とても貴重な経験になりました。

Q4 薬剤師免許を取得していますが、基礎研究の道を選んだのはなぜですか。

大学4〜6年次の卒業研究を通して、研究の難しさや面白さを実感することができたからです。集中して取り組める期間が短かった卒業研究では、時間のかかる実験手技の習得や充実した研究を行うことには限界があり、自分なりに消化できないまま研究が終わってしまった感じでした。それで医学薬学分野におけるより高度な知識の習得と先端分野の研究を行いたいと思い、当時は就職ではなく進学を決めました。

Q5 社会人になってから生活は変わりましたか。趣味や息抜きの方法などありましたら教えて下さい。

社会人になってからの生活は大きく変化はしていません。趣味は旅行と映画鑑賞で、飼っている2匹の犬と遊ぶことが息抜きです。

Q6 今後の目標・夢を教えて下さい。

平成31年の1月から助教として働き始めたばかりで、何においても手探り状態なのですが、岩手医科大学や大学院で学んできた経験を生かして、学生に寄り添った教育を行えたらと思っています。また、卒業研究を通して創薬につながる薬理学研究の楽しさや重要性を知ってもらえるよう、微力ながら精一杯頑張りたいです。

Q7 薬学部を目指す高校生にアドバイスをお願いします。

岩手医科大学は医学部・歯学部・薬学部・看護学部の4学部が1つのキャンパスに集まっている医療系総合大学です。そのため、専門分野以外の分野についても幅広く学ぶことができ、早い段階からチーム医療を学ぶことができます。薬学部に関しては、国家試験を意識した講義だけではなく、施設や設備が充実しているおかげで、より実践的な実習が行えるのも魅力のひとつです。また基礎研究にも力を入れていて、他学部や企業と共同研究している講座もあれば、最先端の研究を行っている講座もあります。講座によって雰囲気や特徴が異なるので、入学した際には興味のある講座を見つけてもらえればと思います。また先生方との距離も近いのでアットホームな雰囲気があり、質問や相談がしやすい環境だと思います。大学に入学してから苦労しないよう、今のうちに基礎学力(特に理系科目)を定着させるとともに自主的に勉強する癖を身につけておくと、きっと楽しい大学生活を送れると思います。

石田菜々絵さん(4期卒業生)

2020年1月

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